奇病が奇ではなくなり、アイデンティティと呼ばれるようになった世界。昔と違い恐ろしい奇病では無く、能力に近いもの。奇病は先天性、後天性と様々。15歳までには必ず1人1つは奇病を持っている。
そんな世界で「喪失少年病」という病気が流行りだした。
症状は「記憶喪失」と「少年少女がかかる病であること」、「発症前、最後に見たものが怖くなる」、「奇病(アイデンティティ)を失う」ということ。原因はわからず、沢山の少年少女達がその病に蝕まれていた。
その病気にかかった少年少女のことは「喪失少年」「喪失少女」そう呼ばれている。
そんな病気が世界に広がりつつあった。
そんなある日。
「重度興奮欲求」のアイデンティティを持つ高校生・通山臨(とおやまのぞむ)の通う鈴蘭学園高校に転校生がやってくる。それは「喪失少女」の稲仁万音(いなにまね)。
重なる偶然から臨と万音の距離は近づく。それが吉と出るか凶と出るかはお楽しみ……!
「たいあっぷ」にも掲載予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-29 12:00:00
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