昏倒から覚めると、そこは戦乱の只中。
男は着の身着のまま、状況は不明。救う者も無い状況で戦国時代に歩み始める。
戦場から命からがら逃げる際に一人の少女を救い出すという、些細な拾った手柄で迎え入れられたのは、かの有名な「織田家」……なら
ぬ「小田家」であった。
一抹の不安を抱きながら当主に会うと、そこには戦場で助けた少女の姿。
そう、この少女こそが百戦百敗の迷将「小田氏治」である。
外交駆け引きなど微塵もできず、戦に出れば必ず負けて、その癖家臣の諫言なんて一つも聞きはしない戦国屈指の暗君愚将。
仕える男は器用貧乏で平々凡々の特徴ない若人。夢と浪漫の戦国時代に足を踏み入れるも、その日を生きるので手一杯。物語の様に甘くない現実と常識の違いに四苦八苦する。
しかし、少女には一つだけ誰にも劣らない能力があった。
それは、戦国屈指の絶大な「人気」である。
男は大きな歴史のうねりに相手にされずとも、必死にもがいて目の前の問題を解決し続ける。夢や理想と乖離する戦乱と謀略、味方の中の敵、気難しい武士の人間関係に揉まれながら、少女の「人気」を生かしていずれ来るお家滅亡を回避するべく文字通りの悪戦苦闘を切りぬけていくのである。
※貨幣流通に関して、研究資料に解明されていない部分は現在資料で読み取れる延長線上の範囲で独自解釈等を加えている部分もあります。
※軍事チートやらチートNAISEIの類は使用しないリアル路線です。故に物語の流れは遅めです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-19 22:40:36
2602917文字
会話率:49%
警視庁を退職し、五反田駅前に探偵事務所を開業した杉下左京。仕事は相変わらず少なく、妻の御徒町樹里の「ヒモ」となりかけていた。そんな左京がもがきながらも必死に事件を追うシリーズ番外編です。
最終更新:2014-04-09 18:00:00
121356文字
会話率:50%