この世界は、唯一神エリオヌスの織りなす巨大な運命の布〈織物〉の上に築かれている。
十二の座を持つ王たち〈ドーデカグリュフォイ〉は、その織物を保つために選ばれた運命の担い手であり、星々の理と法を継ぐ者たちであった。
だが、神が与えしその秩序は
、神自身の戯れにすぎなかった。
名もなき少年・織宮奏真は、神が紡いだ“異常”そのものであった。
運命の糸に逆らい、星々の継ぎ目をも撚り変える力――その名も知らぬ力をもって、世界の綻びに足を踏み入れる。
そして星読の巫女・アレセアと出逢い、彼女の恐れと覚悟に導かれながら、抗えぬ運命の塔へと歩を進める。
王座の再奪還、異端の力の覚醒、神の織物に刻まれるはずのなかった「針目」。
それは“遊戯”として世界を見下ろす神にとって、唯一不快な異物だった――織物を汚す、色なき糸。
神の織物に綻びが生まれたその瞬間から、
世界はゆっくりと、確実に――
“予定された結末”を忘れ始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-06 09:17:23
13498文字
会話率:18%
千年近い遥か昔から、気の遠くなるような時の中繰り返されてきたその行為に、もはや疑念を抱く者などいない。ここではそれが常識であり、この巨大な都市の機能はそのためだけにあるといっても過言ではないのだ――。
人々から「聖地」と呼ばれる巨大な城塞都
市アルスタルト。そこでは、世界中から集まり集められた無数の剣闘士たちが、頂点たる十二の座を目指し、日々闘いを繰り広げている。そんな闘いの舞台に、亡き兄の夢と剣を継いだ一人の少女が身を投じる――。 いわゆる剣と魔法(?)の中世ヨーロッパ風ファンタジーな世界で闘う剣闘士たちの物語です。 『――私が、あのような者におくれをとるとお思いですか?』 この「約束の剣」は、これまで闘いとは無縁に生きてきた見目麗しいお嬢な剣士が、思わぬトラブルに見舞われながらも、都市での新生活を始めるべく、豪快に両手剣を振りまわし奮闘するお話です。こんな世界観、こんな舞台設定のMMORPGをプレイしたかったなあ、という妄想全開で書きました。毎日の更新を予定していますので、興味を持たれた方は気長にお付き合いいただければ幸いです。(※本作品はカクヨムでも掲載中です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-24 20:32:00
446179文字
会話率:29%
この世界には剣と魔法、神が存在する。
そんな世界である日、神を騙った異形な化け物が現れた。神とは到底思えぬ容姿と創造神・双神自らの否定、そしてまさかの襲撃により化け物は世界の敵と認識される。化け物は世界を滅ぼそうと更なる侵攻・侵略を開始する
。それを食い止めるには世界に散らばる十二の座を司る十二人の『覇者』が必要だ。だが、十二人の半分、六人は自身がその座を司っていることも『覇者』であることにも気づいていなかった……
アーサー・ロイは双神の臣下で魔法にある龍の擬人化の半神・ルシィと共に、残りの六人の『覇者』を捜し、集める旅に出る。世界を救い、再び平和を願うために。
これは、世界と偽物の神の物語。
さあ、その剣を紡げ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-19 17:00:00
645947文字
会話率:70%