「どうして、私は繰り返す……!」
今から遡る事30年前、なんの前触れもなく怪物達による災害が日本で発生した。
異世界から来たとしか思えないそれまで発見されていない怪物達に突如東京が襲われ、天災規模の死傷者が出ると思われた。
しかし、科
学で説明できない不可思議な力を操り怪物を倒す少女達が現れ被害は最小限で済んだ。
そして少女達は人々の視線が被害に向いている間に救命活動を行い、一段落して自分たちに視線が集まる前に忽然と姿を消した。
国民と政府は懸命に姿を消した少女達を探すも、少女達の正体を突き止める事は出来なかった。
その後世界各地でも同様の怪物による災害が発生し、その度に少女達が現れ被害を食い止めるべく戦い――姿を消した。
数年の後、世界各国様々な名で呼んでいた為に統一を図る目的で通称を定める事となり、怪物の通称を『デモニア』とし、少女達については最初の目撃地である日本に丁度良い概念があったためその概念を通称とする事にした。
――即ち、『魔法少女』と……。
そして現在に至るまで魔法少女達は決して表舞台に上がろうとはせず正体も判明しなかった。
――しかし、30年も経てば何事にも例外は生まれる。
7年前に起こった第二次関東デモニア災害と後に呼ばれる事になる事件の際にアクシデントでカメラにばっちり映ってしまい、その映像と出来すぎた符合から魔法少女の正体と疑われてしまった少女の為、少女のアリバイを証明するためにマスコミの前に現れるようになった『魔法少女モモ』を唯一の例外として。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-27 21:14:48
218747文字
会話率:42%
代々魔術師の名家であるローエルシュタイン侯爵家は二人の聖女を輩出した。
一人は幼き頃より神童と呼ばれた天才で、史上最年少で聖女の称号を得たエキドナ。
もう一人はエキドナの姉で、妹に遅れをとること五年目にしてようやく聖女になれた努力家、ルシリ
ア。
ルシリアは魔力の量も生まれつき、妹のエキドナの十分の一以下でローエルシュタインの落ちこぼれだと蔑まれていた。
しかし彼女は努力を惜しまず、魔力不足を補う方法をいくつも生み出し、教会から聖女だと認められるに至ったのである。
エキドナは目立ちたがりで、国に一人しかいなかった聖女に姉がなることを良しとしなかった。
そこで、自らの家宝の杖を壊し、その罪を姉になすりつけ、彼女を実家から追放させた。
「無駄な努力」だと勝ち誇った顔のエキドナに嘲り笑われたルシリアは失意のまま隣国へと足を運ぶ。
エキドナは知らなかった。魔物が増えた昨今、彼女の働きだけでは不足だと教会にみなされて、姉が聖女になったことを。
ルシリアは隣国で偶然再会した王太子、アークハルトにその力を認められ、宮廷ギルド入りを勧められ、宮仕えとしての第二の人生を送ることとなる。
※この作品はアルファポリスにも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-27 18:11:44
75528文字
会話率:40%
『天界』。そこは神々しい光で照らされ、女神や天使が暮らす幻想的な世界。この物語の主人公である『天沢一矢』は現実世界で人生を終え、天界へと導かれた。しかし本来であれば生まれ変わるはずだったのだが、記憶を消去されて天使となる。
天使となり
、記憶を失った『天沢一矢』は唯一残っていた『誰かを守る力が欲しい』という想いから、努力をすることを決意する。だが、天使が秘めている『天聖力』の量は少なく才能がないことが発覚。更には『想生』という想像した物を生成する能力を獲得するのだが、これが微妙な能力だった。一見、便利そうに思うかも知れないが、構造や材質、細部まで理解しないと生成できないだけでなく、強い衝撃には耐えることはできない。つまり、この物語の主人公である『天沢一矢』は『天聖力』が少なく、能力も微妙という才能のない男なのである。
だが、それでも『天沢一矢』は諦めることだけはしなかった。努力をやめることだけはしなかった。『天聖力』がなくても、能力が微妙でも、才能がなくても、努力を続けた。
それから時は移ろい100年が経過する。100年間、鍛錬し続けた『天沢一矢』の身体能力は飛躍的に上昇したのだが、『天聖力』の量と能力は変化することはなかった。
そんなある日、女神からの呼び出しにより、女神の間へと『天沢一矢』は訪れる。そこで突然、告げられたのは『異世界への出張命令』。可愛い女神様と離れたくないと駄々を散々こねるが、結局、困っている人々を救済するために異世界へ降り立つこととなる。そして異世界へ行く直前、『天沢一矢』は女神様に衝撃的な一言を耳にする。
「きっと異世界での出会いにより、一矢の記憶は戻るはずですから」
異世界へと降り立った『天沢一矢』は人間だった頃の記憶を取り戻しながら、様々な出会いをする中で、ギルドで手続きを行い冒険者となった。そこで魔力が0であり、異世界で唯一魔力がない男だと言うことが発覚してしまう。
『魔力を持つ者に持たざる者は勝利することはできない』
そう言われているこの異世界で、『天沢一矢』は早速、持つ者と出会ってしまう。絶体絶命に追い込まれた時、『努力は才能を凌駕する』とそう信じ続けた『天沢一矢』の能力がついに覚醒する……!!
これは『天沢一矢』の人生の物語。
記憶を取り戻したその先に、あるものとは――――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-20 07:15:53
180947文字
会話率:36%