彼は、決して善性的な人間ではなかった。
周囲から浮き、情熱は冷めて、夜の月にすら目を背ける。
どこにでもいるような、人の間に生きる事が下手な、ありふれた人間。
そんな彼が拾った、青い蝶の羽根を散りばめた一冊の古い本。
一夜明けて、彼が目に
したものは。
空白だったはずのページに刻まれた、異なる世界、遠き隣人からのメッセージだった。
『見つけてくれてありがとう。
手にとってくれてありがとう。
いつの間にか余りに遠くなってしまったアナタ方へ』
エルフの女王 ____ シオンより
これは創作を愛する全ての方々に捧げるもの。
私から皆様方へ向けた __ 遠想/演奏です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-06 21:10:01
13523文字
会話率:34%