その日届いた新聞や買った本、貰ったチラシに至るまで、リビングのテーブルに重ねて置いておく。その日中は家族が自由に手に取ってよく、翌日の朝になると各々が回収したり処分するのが我が箕蘭黛家の習慣だ。
漫画家を目指している私・箕蘭黛 滾夏(みらま
ゆ ともか)は、特にその夢を家族に話してはいないが、最近の私がテーブルに置くのは漫画雑誌や単行本、絵の技法書だから、恐らくみんな察していると思う。
我が家の習慣は、今家族が向けている関心の共有になっている。
しかし、いつも新聞やチラシ等しか置かず、本を読む様子もない寡黙な父については、そもそもどういう人であるのか娘ながら殆ど知らなかった。
だけど父の事は別に嫌いじゃないし、父が私を嫌っているという事もないだろうし……でも、多分ずっとこのままだ。
このままでも別に問題はないのだ。
……多分。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-04 11:00:00
9458文字
会話率:56%
俺の幼馴染である渡良瀬葵はアイドルになった。
それも超がつくほどの大人気アイドルだ。
だがしかし、容姿も歌も運動神経も優れている彼女には弱点があった。
それは――
もの凄く自己肯定感が低いところだ。
ネガティブ思考ですぐに死にたいと口にしち
ゃうような子。
で、そんな子はというと日々癒しやメンタルケアを……。
幼馴染である俺に求めてくる。
誰にも言えないような弱音を吐かれたり、レッスンで疲れた体をマッサージさせられたり、
本当に色々とさせられている。
俺以外に頼ればいいというのに、葵は俺じゃなきゃ嫌だの一点張り。
正直なところ、別に葵のことは幼馴染であり別に嫌いじゃないのだが……。
それでも俺は彼女から離れたい。
だって、彼女は超大人気アイドル。
もし、メンタルケアをさせてる俺の存在が世間にバレようものなら……。
悲報
『大人気アイドル、裏で幼馴染の男と密会!』
なんて風な大スキャンダルに繋がってしまうのだから。
ゆえに、俺は今日もお忍びで会いに来た大人気アイドルである葵に口を
酸っぱくして言う。
「あの、お願いだから俺のところに来ないでください」
カクヨムにも投稿してます折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-27 00:57:37
81977文字
会話率:39%
隣人は一見すると淑女然とした女だった。
憂う様な目をした奥ゆかしい女だった。
其れは根本の獣を覆い隠しているからだろう。
下品の上に覆い隠すから上品なんだ。
その奥ゆかしさが美しい。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われ
たら申し訳御座いません。
注意事項2
恋愛です。R15です。
超絶生々しいので、苦手な方はご注意下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-28 16:49:02
1170文字
会話率:37%
陽上(ひのかみ)ひなたはギャルだった。
僕が苦手な、ギャル。
だけど、彼女は僕に言う。
「ゆらぎはアタシの根明なトコ、別に嫌いじゃないんでしょ?」
「だったら――」
これは、僕が苦手なギャルと出会って、その彼女に、僕が変えられていく、
最初の一歩の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-28 13:16:06
5216文字
会話率:38%
高校一年生の櫻井恒星【さくらいこうせい】と、
同じく一年の風紀委員である徳田大輝【とくだだいき】
どうにかして櫻井を更生させたい、大輝と
やかましいが、別に嫌いじゃないと思っている恒星の、
青春更生戦記
最終更新:2019-02-10 01:55:24
2335文字
会話率:43%