私は出来の悪い弟子だった。それでもある程度の成果を修め、今ではそんな私にも弟子がいる。深淵にして深遠なる真円《サークル》級理術師どころか、六芒杖《ダブラスタ》に『至る』ことすら出来ない私の弟子という立場をそれなりに気に入っているような、そ
んな変わった弟子だ。
《理(ことわり)の力》を教えることは出来るが、いささか正道から外れている私にはこの優秀な弟子は、正直もったいない。
けれども、穏やかに、そしてときに激情的に生活し、かつて師匠に託されたことをこなしていると、ふとした瞬間にこの弟子という存在の大きさを感じられずにはいられないのだ。
私が師匠から教わったこと。託されたこと。
私が師匠として教えること。託すこと。
それらを思うがまま、ここに記す。
──アグダリア歴千三百二十八年。
(これ以降は文字がかすれている)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-30 19:54:09
111210文字
会話率:47%
ファンタジーなのを想像してます。薬草学の老教師が出来の悪い弟子に、本当は使いたくもない毒草を譲ってほしいと頼まれてます。
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最終更新:2018-02-11 21:28:41
384文字
会話率:0%
「姉さん……」
そこに居たのは、男が一人とその男の使い魔。そして、見覚えのある女の石造だった。ピクリとも動かないそれを覗き込むと、左目が抉られて陥没している。そこには水が溜まりピチャピチャと絶え間なく降る水滴が水紋を作っていた。
それが
、すべての始まり。
天才魔法使いは姉を失い、人間の娘は両親を失った。天才の幼馴染は恋人を失い、犯人は十年たった今も捕まっていない。
犯人を捜しながら共同生活を送る魔法使いや使い魔の日常系ファンタジー。
pixivで同時掲載をしている作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-10 20:43:37
43176文字
会話率:55%