雪の降りしきる中、雪と色の境がないコートを羽織った女性は、私は寒くて凍え死にそうなの、とでも言いたげに手を擦り合わせている。
目の前に舞い降る確かな結晶には目もくれず、人の営みに合わせようとする女の必死な様子は見るに堪えない。
冬
の魚は「ムーンフィッシュ」シリーズの1つです。シリーズとしていますが各話完結となっております。
他にも「~の魚」という表題がムーンフィッシュシリーズですので合わせてお読み頂けると嬉しいです。この冬の魚を含め、~の魚で語られる「ムーンフィッシュ」以外の物語は、酔っ払いのために作られた道化話です。
「ムーンフィッシュ」という物語だけが真実です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-04 12:00:00
1320文字
会話率:0%
たばこの煙に目をやられて、涙が零れ落ちそうになっている私の存在は真なのか。はたまた目覚めたその瞬間にだけ、克明な現実として思い出すことが出来る、隣の世界、夢の世界こそが真なのか。
夢の中の魚は「ムーンフィッシュ」シリーズの1つです。
シリーズとしていますが各話完結となっております。
他にも「~の魚」という表題がムーンフィッシュシリーズですので合わせてお読み頂けると嬉しいです。この夢の中の魚を含め、~の魚で語られる「ムーンフィッシュ」以外の物語は、酔っ払いのために作られた道化話です。
「ムーンフィッシュ」という物語だけが真実です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-04 12:00:00
804文字
会話率:20%
海のさざめきが生命の呼吸と調和し、窮屈のない世界が悠然と目の前にある。そこに生物種の隔たりはなく、敬愛する生命の王、ただ一匹のために皆は口を閉じ、耳を澄ます。
誰も見たことも聞いたこともないけれど、眼下で起こっていた夢の中の真実で
ある話。
酔っ払いのために作られた伝承の物語。
「ムーンフィッシュ」シリーズの最終話という位置づけにしていますが、どれから読んでもらっても構いません。各話完結です。
表題の通り、このムーンフィッシュで語られることが全てですので、他の「~の魚」で語られることは、ただの酔っ払いのために作られた道化話です。読んでいただかなくてもムーンフィッシュはこの話で完結しています。この「ムーンフィッシュ」という物語だけが真実です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-04 11:00:00
1778文字
会話率:0%