シアラは、田舎貴族のファニング家の長女。父を亡くして以降、使用人を解雇した継母によって小間使いの様に働くことを余儀なくされていた。自分では何もやらず、シアラ一人に仕事を押し付ける継母のドルエラと妹のリリアーナ。この女三人の家庭を支えるため、
シアラは一考し、跡継ぎである自分が婿を取る事を考えた。
—―しかしそれは、シアラに家を継がせたくないドルエラに阻止される。彼女はシアラが進めていた縁談の内容を勝手に変え、自分が可愛がっているリリアーナに婿を取ってもらう事にしたのだった。
—―この一件で家に居場所が無いと思い知らされたシアラ。そんな失意のシアラの元に、一羽の鳩が訪れる。それは、かつてファニング家で執事見習いとして働いていた青年から送られた伝書鳩だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-22 22:07:50
20933文字
会話率:35%