石井光一は家業の雑貨店をやっているが、業績が思わしくない。店番を妻の伸江に任せて、自分は宅配のアルバイトをやっている。
ある日、おじの石井和助がやってくる。彼は亡父の弟で、フーテンの寅さんよろしく、全国を渡り歩いて暮らしている。彼が言う
には、今はマットレスの販売会社に勤めて、販売主任になっている。常滑で販売促進のキャンペーンを行う事になった。
石井和助の勧めで、石井光一は妻と共にマットレスの販売促進のキャンペーン会場に行く。そこには約50名ほどのお年寄りが集まっていた。
主催者の男は言葉巧みに老人達に簡単な質問していく。質問に答えた者に雑貨用品を配っていく。会場が盛り上がったところで、高級毛布を配る。毛布が欲しい者は展示してあるマットレスを買う事を勧める。沢山景品をもらい、高級毛布ももらえるとあって、多くの老人はマットレス購入の契約をする。
――これって催眠商法ね――妻の伸江が夫に囁く。
しかし落ち目の雑貨店を盛り返したい光一は、妻の囁きも耳に入らなかった。
このキャンペーンで20数台のマットレスが売れたと知った光一は妻のもっとよく調べてからにしてはいう忠告も耳に入らず販売代理店になる。
光一自身は物を売った経験もなく、販売は専ら妻の役目だった。
妻の伸江は必至な思いで、50軒ばかり、知人、友人、親類縁者を廻ったが、反応はなし。
新聞の折り込み広告も入れるが、いまいち反応がない。
光一は会社に販売促進のキャンペーンをやってくれるよう、再三にわたり依頼するが、ずるずると先延ばしされる始末。
その内、常滑でキャンペーンをやって、マットレスを購入した客から、これは粗悪品ではないかという苦情が舞い込むようになる。
昔からある石井雑貨店の評判もガタ落ちになりそうになる。
光一は妻と相談して、販売代理店を辞める事にした。
販売代理店契約の権利金の返還を求めようと、会社に連絡をしたが、電話が通じなかった。
以上、権利金を騙しとられた男の話である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-08 10:26:06
42643文字
会話率:20%
老人食いビジネスをちょっと考察。SF商法に通う人を、やめるように説得する手伝いなんてすることに。無駄に終わった徒労感からの愚痴エッセイ。
最終更新:2020-04-04 18:10:34
5378文字
会話率:15%
主人公はSF作家を夢見るサラリーマン。
相棒はメイドカフェの美しきメイド長。
この2人が秋葉原で起こる事件を次々と解決するオトナの、オトナによる、オトナの為のラノベ第27話です。
今回は、秋葉原にある銭湯の息子が催眠商法の餌食になります
が、彼は売り子のメイド長の偽者に恋をします。
一方、彼の父親は国際的犯罪組織の出し子をしていますが、後妻業の妾に口座の暗証番号を変えられてしまいます。
妾はメイド長の偽者の母親でしたが、国際的犯罪組織の殺し屋に暗証番号を教えるよう拷問されます。
ソコへ詐欺の被害企業が雇った傭兵が駆けつけ、妾は解放され暗証番号は元に戻り全ては闇に葬るコトになります。
銭湯の息子と偽者メイド長との恋も成就し秋葉原に平穏が戻るのでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-07 12:32:01
11259文字
会話率:34%
タイトルの通りです。
現代の人々の幸福を、ディズニーと催眠商法の話から、書きました。
キーワード:
最終更新:2018-09-15 22:03:14
724文字
会話率:0%