春はあけぼの、夏は夜。秋は夕暮れ、冬は朝(あした)。
そんな優雅さを携えた天上貴族の末裔にして希代の益荒男(ますらお)である藤原(ふじわら) 啓泉(けいせん) は、家に訪れていた幼い甥や姪と共に、束の間の平穏を過ごしていた。
……だが、
そんな彼らに悲劇が訪れる。
ある衝撃的な出来事に遭遇した事によって、なんと、啓泉が絶命してしまったのだ!!
啓泉の魂が冥府をさ迷うなか、彼は一人の女性と出会う。
彼女の名前はレムリア。
異世界の調整と魂の管理を司る女神であるレムリアは、存亡の危機に瀕したある世界を救うように藤原に懇願する。
……女神からの要請を前に、果たして、藤原はどのような選択を掴みとるのか。
これは、鮮烈なまでに己の全てを賭けた一人の天上貴族の物語であるーー!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-15 15:00:00
9941文字
会話率:20%