「伽藍工房」と名付けた大谷石防空壕地下室のある木造の民家を改修した今でいうシェアハウスで、学園紛争のさなかの日大の学生4人が共同生活をしていたが、その中の一人「北原康一」は、ここに訪れた多くの女性との心を迷わせる出会いがあったものの、な
かなか童貞を捨てられなかった。
康一に初めてのキス体験を強いた不思議女「ミーコ」、康一が性体験をまったく想定せずにプラトニックラブに突き進んで見事に玉砕した素朴女「由紀子」、そのほかに性体験一歩手前まで行ったものの成しえなかった「さくら」と「真奈美」。こういった女性たちとの触れ合いを経験し、そして悶々とした思いの日々の生活を伽藍工房で過ごしている康一は、それでも東中野の街に馴染み、同居の仲間と青春の真っただ中にいた。
見かけで選んでいた自分を反省し、今までの女たちとは全く異なる地味な女事務員「律子」に出会い、その素朴さに惹かれて付き合い始めたが、地味なはずの律子がある時から全く異なるタイプの華やかな女に変身し康一を驚かせた。赤坂のディスコ「夢幻」でも他の女に負けないイケてる女になった律子を相手に念願の童貞卒業が叶うのであろうか。
※「防空壕のあるシェアハウス「伽藍工房」で恋は彷徨う」シリーズの三部作の最終編です。「ミー子」編、「由紀子」編と連携してますので、こちらから読んでいただくことをお勧めします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-14 18:00:00
19670文字
会話率:25%
日大建築科学生の康一は、1970年頃の日大紛争で知り合った土木科の島田の実家の離れの大谷石防空壕付きの民家「伽藍工房」に嶋田の学友四人と暮らすことになる。東中野駅近くで魅力のあるこの伽藍工房には住民の知人など多くの男女が訪れ激動の時代の中
で青春を謳歌していった。
住人の中で唯一の童貞の康一は、何人もの女性が訪れるこの家で女性体験が出来るものと期待していたが、康一の心を奪ったのはそういった期待の対象とはならなかった純朴な天使の様な由紀子であった。
プラトニックに由紀子を思い続ける康一であったが、気の多い康一の前に女としての魅力あふれる女性「さなえ」や「真奈美」が現れ、女性体験の誘惑で康一を惑わす。
真夜中に突然康一の部屋を急襲しキスをしてきたミー子の思いも捨てきれないものの、あくまで由紀子への一途な純愛に邁進していった康一の愛は成就するのであろうか?
※「防空壕のあるシェアハウス「伽藍工房」で恋は彷徨う」シリーズ「ミー子」編と連携折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-13 18:00:00
18912文字
会話率:33%
建築士を目指して日大に入学した康一だが在学中に日大闘争が勃発し、活動家だった土木科の嶋田と知り合う。嶋田の実家は東中野駅のすぐ近くにあり、離れには防空壕の上に木造で建てられた古い民家があり、1971年頃からそこを改修して康一ら嶋田の学友四
人で卒業までの数年間暮らせることになった。
伽藍工房と名付けたこの家は駅から近く、住人の知人たちが入れ替わり立ち代わりやってきた。康一は、そこで由紀子と出会い恋をする。この家に訪れてくる多くの若者と関わりを持つことで様々な経験を積み、まだなしえない女性体験への期待に膨らむ日々を過ごしていた。ある日、そこによく遊びに来ていた不思議な女ミーコが突然康一の部屋を急襲し抱き着いてキスをしてきたのだった。
※「防空壕のあるシェアハウス「伽藍工房」で恋は彷徨う」シリーズ「由紀子」編と連携折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-06 18:00:00
20643文字
会話率:32%