フィル・グランデは世界を救った英雄である。
辺境大陸に発生した魔王を倒すべく、十歳の頃から死闘を重ね、多くの国家と仲間の協力を得て、ついにはそれを打ち倒した。
世界を混沌に叩き落とした魔王の討伐に、人々は歓喜した。
同時に、一人の英雄を
失った悲しみもそこにあった。
十年かけて魔王を倒した英雄フィル。
魔王と差し違えた英雄フィル。
一人の若者は、死して伝説の存在となったのである。
ところがどっこい、フィルは生きていた。
彼は『イスト』と名前を変え、見た目を変えて、田舎国家で売れない雑貨屋を営む道を選んでいた。
彼が栄誉と名声を捨てた理由は一つ。
「もうあんまり働きたくない」
実は彼は転生者であり、仕事漬けだった前世をとても悔やんでいた。
次こそはと思って心機一転臨んだ転生先、そこでの戦いの日々にもうんざりだった。
「今度こそ、仕事はそこそこにして、やりたいことをやる。キャンプとか」
強い決意で怠惰な日々を過ごすイストの下に、次々と厄介ごとがふりかかる。
元々の仕事熱心かつお人好しな性格が災いし、彼はそれを断り切れない。
「くそっ! 魔王を倒したのに、なんでこんなに戦ってばかりなんだ!」
これは、一人の男がスローライフを獲得するために奮闘する物語である。
※この小説はカクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-24 18:00:00
126725文字
会話率:42%
だめなのに、ドキドキする――お嬢様、どうしてそんなにいやらしいんですか
岡野まこと、24歳。仕事はそこそこ順調な事務員。仕事帰りに拉致されたファンタジーな異世界で保護してくれた恩人は、年下の超・美麗なお嬢様、しかも【魅惑】スキル持ち!
?――立っても座っても艶やかで危険な「香り」を纏うお嬢様に翻弄され、ドキドキしっぱなしの生活を送ることになったまことは、誘惑に耐えきれるのか――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-04 11:34:52
85231文字
会話率:67%
君の目に映る僕と僕の目に映る君はどう変わったの!?
自分で言うのもなんだが、仕事はそこそこ出来る方だと思う、、、。
ただ、僕の見た目の問題なのか、、、?
僕が相手の人に近づくと、、、?
『ちょっと待って! お前、何て顔してんだよ!』
『えぇ!?』
『バケモンみたいな顔しやがって!』
『・・・・・・』
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-03 03:00:00
2552文字
会話率:50%