愛を忘れた森で、愛を求める青年が出会ったのは、恋を知らないエルフの少女だった――。
花を愛し、誰かの心を癒す魔法を持つ冒険者・健司は、「愛が消えたエルフの森」に足を踏み入れる。そこに暮らすのは、人間を憎み、誰の心にも触れようとしないエルフ
たち。
氷を操るエルフ・ルゼリア、心に深い傷を抱えた水を操るエルフ・セリーヌ――彼女たちは、かつて愛を信じ、そして裏切られた存在。
健司はそんな彼女たちに寄り添いながら、少しずつ愛を届けていく。
触れることで心を溶かす魔法は、彼女たちの過去に触れ、忘れかけていた「恋の感情」を呼び覚ましていく。
これは、孤独なエルフの世界に咲き始めた、一輪の恋の花の物語。
優しさと切なさが交差する、癒しと恋の異世界ファンタジー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 14:26:26
23106文字
会話率:44%