五色月 小説家になろう　作者検索

若葉風が吹く街並みは、新樹光に照らされて。夜空には、星の天秤がやさしい光で瞬き、大切なものを見つめる、瞳はエメラルドの色をして。

新緑に染まる五色月の空と大地。春と夏の間をさわやかに吹き抜ける、風はエメラルドのように。信じるその道を、一歩ずつ。

　これは、遠い未来の話。 　後戻りはできない、人類滅亡までの話。 ――もしも、もう一度だけ。 　もう一度だけ、戻れるとしたら。 　僕は何を望んで、 　私は何を棄てるだろう。