銀河へ進出した人類は、数多の星々へ居を移しそれぞれに文化を形成して発展していた。
月日は流れ星域同士での諍いが争いへと発展し、銀河を巻き込む長い戦争の時代へ突入する。その中でとある星のとある国に生まれた一人の王、ジークフリート・ヒルシュフェ
ルトはその類稀なる才覚を発揮してまたたく間に国を掌握し、星域を治め、一代にして全銀河を統一する偉業を成し遂げた。
銀河皇帝ヒルシュフェルトによって築かれた帝国の平和な治世は息子へと引き継がれ、齢九十を迎えたジークフリートは己の最期を太陽葬と定め、銀河の中心に位置する最大の恒星へと向けて、自身の艦、宇宙要塞アウレーリアの舵を切った。
妻よりも長く戦いの日々を共に過ごした要塞システム管理用サポートAIと過ごす穏やかな旅路。しかし突如高密度の重力震に囚われたアウレーリアは時空を転移する。そこはデータベースにも情報のない全く知らない宇宙のとある惑星。未知の惑星ではあるが生命、そして中世レベルの人類文明の存在を知ったジークフリートは最も人のいない森に降り立つ。そこは魔法と魔物が存在するファンタジーの世界だった。たまたま命の危機を救ったエンシェントエルフの魔法によって若返ったジークフリートは目覚めた魔法の力と最強の要塞を駆使し、こちらでも再び全銀河の統一を目指す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-28 17:00:00
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会話率:53%