人と会話をすることが苦手で、大型トラックの運転手への道を歩むことにした男は運送業の正社員となった。
働くことになってからと言うもの、男にとって社長の小言さえ我慢すればなかなかに天職であった。
しかし、そんな男に幸か不幸か事故が起こる。
彼に
とって始めての事故。不注意によって轢いてしまったのはスーツ姿の20代男性。
人を轢いたことによって、パニックに陥った男はその場から逃げるようにしてトラックを走らせる。
次の日の朝、おそるおそるといった体でニュース番組を付けようとした所、チャンネルの数が増えていることに気づいた。男は見たこともないチャンネルに触れると人の大きさと大差無い獣と戦う青年の姿が映されていた。
見始めた頃はドラマか何かと思っていたそれは1時間、2時間、3時間、そして、すべての配達が終わる6時間後も放送が終わっていなかった。
男は帰り道のなか、ドラマを流しながら昨日の事故現場に向かう。そして、到着したそこは、昨日の事故が嘘であるかのように何もなかった。
人が集まってなければ、花さえ無かった。
男は混乱した。色々考えながら運転していたからか再び事故が起こり、男は確信した。
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これはそんな【異能】の力を手にいれてしまったトラックの運転手が異世界に人を送るためだけに人を轢き殺す物語。
注・この物語は短編小説です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-12 15:28:50
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