月明かりの下バルコニーには燕尾服を纏った男が1人の女性を前にして片膝をついてその左手をとってこういった。
「あなたに生涯忠誠を尽くすと誓います。何があってもあなたをお守りして見せます。」
女性はやや不機嫌な顔をしてこういった。
「それ
だけでは足りないわ。一番大切ななものがぬけていますもの。」
「そ、それはいったい……不肖ロベルト、アリス様に捧げることのできるものは忠誠と我が命と心得ておりました故他に思い当たるものがございません。」
「心もその体も…あなたの全てが私は欲しいの。」
「は………⁈」
「私があと何十年かして女王になればたとえあなたが元貧民街出身の平民であろうとそんなことは関係ないことですわ。強引にでもあなたとの結婚を成立させてみせます。」
「ア、アリス様…そっ…それは職権乱用であって…ごにょごにょ…」
「私は負けませんわ。たとえ何があろうとロベルトへのこの愛は不変であり何人たりとてこの恋の邪魔をすることはできないのですから。」
「はぁ〜…(厄介なことになりそうだなぁ…)」
これは最下層にいた人間が偶然と幸運によって王家に使える執事となり王女に翻弄される物語。
容姿端麗、頭脳明晰で国内外問わず人気のあるグランタニア王国第一王女アリス=フォン=グランタニアには王女である建前上、人には言えないがある一つの野望を持っていた。
それは彼女の専属執事であるロベルトとの結婚で……………………………
果たしてこの恋の結末はいかに?
小説初投稿となります。この話には魔法やら異世界転生やら魔王やらテンプレ要素は出てきません。ひとつあるのは主人公結構強いってことですかね。
気が向いたら更新と亀の歩みでやっていきます。自己満足で書いているのでそれでもよければどうぞお付き合いください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-09-23 11:35:16
556文字
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