魔力や魔術、魔法といった超常現象が今や当たり前となったこの世界で私めは<忌み子>として人々から忌み嫌われておりました。
なにせ私めはそんな世界において決して数は多くない魔力を宿さぬ<無魔力>の異端児なのでございますから。
そんな私はと
うとう生きていることすら許されず、次の競売で売れ残ることとなれば公開処刑にて斬首。
……しかし、それで良いのかもしれません。私めはこの世界における癌の様な存在なのですから。
そして競売当日。何もかもを諦め、死をも受け入れた私めの前に『あのお方』が現れたのです。
「――丁度、妾の召使いを探しておった所じゃわい。ここは景気付けに最低価格の十倍……いいや、ドドンと千倍の金貨百万枚で、其方を買うとするかの!」
<大魔女>アメルダ様。
その方のその一言が私めの全てを変えるキッカケとなったのです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-01 12:00:00
1600000文字
会話率:58%
ごきげんよう、皆様。わたくしはシシア・ローズハート。由緒正しきローズハート家の一人娘ですわ。
そんなわたくしには1人だけ召使いがいるのだけれど、少なすぎると思いませんこと?
しかもこの召使いがまったくわたくしを主人だと思っていないのがすごく
わたくしの癪にさわるわ。ええ、凄く!
だから今日こそあの男を解雇してやる事にしましたの。
許しを請うてわたくしにすがるギドの顔が今から凄く楽しみだわ!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-14 15:55:49
16400文字
会話率:39%
ある暑い夏の日のことだ。
僕はすべてを失い、そして、
妹と、主人を得た。
あの日、学校に行かなければ。あの日、あの道を歩かなければ。あの日、風邪でも引いていれば。あの日、気まぐれを起こしていれば。あの日、あの子に会ってさえいなければ。
そ
んな後悔と共に。
僕は、日常を噛みしめる。
毎週1~2回程度更新の不定期更新ですが、のんびり読んでいただけると幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-25 17:00:00
55688文字
会話率:32%