これはとある別荘で発生した殺人事件。
推理小説が好きな青年ワンスは、偶然にもギャングに絡まれていた富豪のツードを助けたことで人生が一変する。ツードの援助を得た半年後、生誕祭に招待された日にツードが爆死し、現場に居合わせたことでトリックを
見破り事件を見事解決。
恩人の死を悼むよりも、これを本にすれば爆売れ必須とクズ的な確信を得た直後に何者かに背後から刺された直後に事件発生一時間前に戻る。
トリックは知っているから楽勝と喜ぶも、知っている記憶とは違う出来事が次々と発生する。このままでは殺人事件が発生しないかもしれない。恩人たるツードの生存よりも、目先の印税に目が眩んで焦る下衆なワンス。
なぜ一度に色々変わったのかといえば、館にいる十人全員が一時間前の記憶を持ったまま遡行してしまったからだ。だがそんなことはお互いに認知していない。誰もが自分以外が一時間前の記憶を持っているなどと思いもしない。
これはなんとしても殺人事件を発生させたい探偵役と、なんとしても死を回避したい被害者と、なんとしても殺したい犯人と、なんとしても救いたい恩がある者たちの、四つの勢力が疑心暗鬼になりながら攻防を炸裂させるコメディサスペンスであるッ!
本作は一話千文字程度に収めたサクッと読める作品です。登場人物は数字に関連する名前の十人。
文芸/推理とありますが、ガッチガチの文芸と推理ではありません。この作品はコメディです。もう一度書きます。《これはコメディです。》クズたちの奔走に是非とも笑っていただければと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-20 19:25:12
36763文字
会話率:31%