貴族の旦那様は青年を引き止め、鋭い目線を向けながら仰った。
「お前は、歌の上手い娘に心当たりは無いか?」とーー
旦那様は亡きお嬢様に似た『歌声の美しい女性』を探していた。青年は悪い予感がし、その屋敷で働き始める。そしてその2年後、ある
女性は屋敷に連れてこられる。
その女性は、青年の良く知っている孤児院で一緒に暮らしていた人だった。
遠く離れ地で働いて孤児院を守るために、彼女に無茶な仕事をさせないために。そして、誰も好きにはならないと、距離を取るために彼女から去った、まさにその女性。青年は旦那様に買われて欲しくは無かったと、彼女の身を案じつつ戸惑いながらも、5年ぶりの再会を果たす。
長年、両親の事を許せずに生きてきた青年は、人目を盗みながら彼女と逢瀬をし、やがて両親と同じ立場に立つことになった。
※完結はしたものの現在、工事中※
1話~ …本編 約10万字
…後日談
…設定や裏話
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-07 23:34:37
167640文字
会話率:47%