マシューを銃もて追う謎の男達。
そして、コンサートの正体とは。
最終更新:2019-01-27 10:57:57
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会話率:25%
全身サイボーグの弾造は、古めかしい太刀に宿るハラペコ付喪神としゃべるリヴォルバー式ハンドキャノンの泣き虫魔銃を相棒に、魑魅魍魎が跋扈する不夜城新宿・歌舞伎町を征く。
『仇討ち』代行として、雨雲さえも貫く超高層ビル・セントラルタワー75
階を目指す。
時は22世紀、九州より突如発生した奇病は瞬く間に北上し、日本全土を覆い尽くした。
発熱、倦怠感、皮膚の炎症、筋肉・関節の痛みから膠原病かと思われていたが、次第に目鼻耳口、手足の指、肘より先、膝より先の喪失が症状として現れた。原因不明の欠損病は世界各国でも次々に報告された。
しかし世界は、発生源などどうでも良かった。
各専門家がつばをとばし熱弁していたように、日本に端を発する世界恐慌の到来に震えていたからだ。
そうした状況にあっても各国から医療分野をはじめとして、法人も含む多種多様な人材が名乗りを上げ、崩壊しかかっていた日本への支援に駆けつけた。
しかしながら欠損病に対する根本的な治療薬は見つからないままに1年が過ぎ、指や眼がない子が生まれる新生児が増えるにつれて、対応の仕方を変更する議論がなされた。
導き出された結論は、サイバネティックスによる人体機能の補完だ。
醜い軍事用に開発が進められていたパワードスーツから極限を生きる宇宙関連技術、機械と人体をつなぐ医療分野のほか、電子工学・機械工学などや情報通分野がともに苦悩し作り上げた義肢や義眼などが、欠損病に苦しむ日本の新たな手となり眼となった。
謎の欠損病の収束を迎え、崩壊しかかった日本は新たに生まれた産業とそれに付随するサービスをもって停滞した世界の経済状況を牽引することとなった。
都心の大規模な再開発事業と経済特別区の設置がそれを後押しするも、日本経済復活の立役者たる新興企業は国内企業を次々と傘下に収め、優遇政策・軽減税率の適用により超巨大企業に成長し、富は役員の報酬・株式の配当という形で日本国外へ流出していった。
その一方で安易な移民政策が、各地で軋轢を産んだ。
片や正規・非正規の移民、片や超巨大企業という異なるベクトルの流れに翻弄される日本――特に東京は混迷を極め、人ならざる存在をも招き寄せてしまった。
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