ここはとある城下町の小さな大衆酒場。
危険なダンジョンから帰ってきた冒険者たちが日々の疲れを忘れるために集う憩いの場である。
夜になり今日も大盛況のこの酒場の一角に、二人の女性冒険者が向かい合って座っていた。
動きやすさを重視した布面
積の狭いビキニアーマーからよく日焼けした健康的な褐色の肌を惜しげもなく晒している短髪黒髪の武闘家クロネ。
そんなクロネの筋肉質な肢体を羨ましそうに眺めているのは、最近少し体重が増えてしまって困っている色白金髪碧眼の魔法使いシローナである。
いつも同じパーティーで背中を預け合っている彼女たちは、今日一日の健闘を互いに称え合うと、大いに酒杯を交し合った。
そして時が経ち、いい具合に二人にアルコールが回り始めた頃、和気藹々としていた空気から一転、クロネが深刻そうに話を切り出した。
「私さ……。ずっとシローナに言えなかったことがあるんだ……」
これはモンスターに育てられたことをカミングアウトする二人の冒険者のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-01 13:01:57
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会話率:75%