剣術、魔法、それらの才能がなくても何らかに秀でていれば頭角を表せる実力国家『神聖ヴァリス王国』。その国の王子として生まれたリゼルは剣術、知識共に才能がなくさらには魔力がゼロで魔法が使えないというマイナスな特異体質。その為15歳の誕生日、父で
ある国王に絶縁を言い渡される。「出ていかないのならばこの場で殺してやっても構わんのだぞ……」と剣を突きつけられれば出ていかざるおえなかった。隣国であるグラム王国で新たな生活を始めようと乗合馬車の乗り場に向かう途中リゼルは何者かに襲われ気が付くと地下室に幽閉されていた。リゼルは誘拐されたのだった。誘拐犯の目的は身代金であるが払う価値がないと分かればきっと殺される。その前に逃げなければと閉じ込められている地下室を調べ偶然隠し部屋を見つける。そこに隠されていたのは数種の魔法のスクロール。それを使って誘拐犯と戦おうとスクロールを開くとスクロールから光が溢れ魔法陣を形成しそこから現れたのは一人のメイドさんだった。そのメイドさんはリゼルと同じ魔力ゼロで魔法が使えないというのに誘拐犯らを瞬殺した。その後、リゼルから事情を聞いたメイドさんはこう言ってくれた。「あなたに私のとっておきを教えて差し上げます」と。これは何も持たない凡人のリゼルが異世界の最強メイドさん―――八重垣茉莉から八重垣流合気術の手ほどきを受ける。これは持たざる者が最強を目指す物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-06 17:14:07
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会話率:58%