晴れているのに、なぜか濡れる。
誰も傘を差していないのに、自分の頭上だけに雨が降っているような感覚。
耳元に響く、ぽつ……ぽつ……という音。
最初は気のせいだと思っていた。
だが、それは日を追うごとに確かになっていく。
雨は、どこに
いてもついてくる。
家にいても、部屋に閉じこもっても、音は消えない。
そしてある日――それは、姿を見せる。
これは、「普通の日常」がじわじわと侵食されていく話。
逃れられない“それ”と向き合う、とある青年の記録。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 09:53:43
850文字
会話率:23%