おれは凧西(たこにし)建設に所属するやくざの末端だ。鉄砲玉として選ばれ、カラオケ喫茶『つぐみ』の前で待ち伏せしていた。ところがあいにくの悪天候だった。
狙うべきは敵対する御手洗組(みたらしぐみ)の舎弟頭、木積 紳一郎(ぎづも しんいちろう
)だ。
おれの懐にはベレッタM92Fを忍ばせている。今日の11時30分に『つぐみ』にて、御手洗組の秘密の会合があるという。奴が到着したのを見計らい、コレで殺るつもりだった。
ところが潜伏した工場跡へ、春鹿(はるか)と名のる女子高生が雨宿りに舞い込んできたのだ。
大阪弁まる出しの春鹿のペースにはまり、調子を狂わされるおれだった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-20 21:07:34
11736文字
会話率:41%
…男は限りなく無気力、無感情、仕事も最低限で当たり障りのないように生きてきた、ただ一つ男が自分からやりたいと思うもの、それは…
最終更新:2013-05-03 02:16:30
1351文字
会話率:59%