34歳、引きこもり歴10年のニート・相原凌は、唯一の生きがいである超没入型VRMMO『ワールドウォー・オンライン(WWO)』の熱狂的なプレイヤーだ。特に第二次世界大戦のフィリピン戦線ステージに没頭する彼は、かつて自作したWW2MODの知識が
、なんとWWO内で**《妄想兵装展開》**という唯一無二のチート能力として実装されていることに気づく。
――それは、彼の「こんな兵器があったら」という妄想を、ゲーム内で具現化できる、運営公認の「公式チート」だった!
「ルソン島の地獄」と呼ばれる最高難易度PvEイベントが開始され、ボロボロの日本兵アバターで放り込まれた凌は、自身の能力を解き放つ。無音で敵を屠る『フクロウ』、対歩兵殲滅兵器『スプリッター』、そして全身を覆う『イノシシ』装甲――。常識外れのIF兵器を駆使し、凌は圧倒的な無双を開始。瞬く間にゲーム内ランキングの頂点へと駆け上がり、「無敵の歩兵Ryoo」の伝説が生まれていく。
しかし、このゲームはただの遊びではなかった。 凌の活躍は、WWOの「歴史」を史実から大きく改変し始めるだけでなく、そこで出会う高度なAIを持つフィリピン人少女・ルシア・バヤニの「感情」を、驚くべき速さで進化させていく。言葉が通じなかったAIと心を通わせる中で、凌は彼女が抱く「この世界の未来を変えたい」という切実な願いに触れる。
運営のエニグマ・ヴィジョンズ社が裏で進める「究極のAI学習プログラム」の実験台だったことを示唆されながらも、凌はルシアの、そしてこのゲーム世界のAIたちの希望となることを決意する。
待ち受けるは、運営が送り出すPvE最強の刺客――音速の《ジャクソン・リードAI》、完璧な狙撃を誇る《ジェニングスAI》。AIが「心」を学習するほどリアルな戦場で、凌はチート能力と、そしてルシアとの絆を武器に、AI兵士たちの「犠牲」を乗り越え、この戦いの、そして歴史の結末を、自らの手で掴み取る!
これは、ゲームでしか輝けなかったニートが、バーチャル世界で「誰かのヒーロー」となり、最強のAIと共に、停滞した現実の人生までも変えていく、VR大戦無双&AIヒューマンドラマの物語!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 10:09:12
127910文字
会話率:9%
エンジン高く響かせて、南の島に燕は飛んだ。
最終更新:2016-04-03 01:08:11
205文字
会話率:0%