グンダハール帝国の皇太后宮で、女官長を務めるウルスラは、主人の叱責を受けてやむなく、古巣でもある紋章院へ赴いた。
元同僚コリーナの労いを受ける最中、叱責の元となった『白い結婚』の当事者と遭遇する。彼は役人たちに向かって、二十年以上前に消
えた、入婿先の伯爵家の女性後継者から生まれたと主張した。
紋章院が総出で真相究明に乗り出すと同時に、当事者の入婿が行方不明になる。
同じ頃、宿下がりの途中、ならず者の襲撃を受けたウルスラを、市中を警邏していた騎士団の副団長、マクシミリアン=カーディナル子爵が助けた。
養父ダヴィッドの心配をよそに、ウルスラは皇太后の密命で事態収拾に乗り出す。それと同時に、彼女はマクシミリアンと意に添わない婚約をすることに。
惰性で始めたマクシミリアンとの交流で、彼も己と同じ『訳ありの私生児』だと知る。
過去の事件の真相が明らかになる過程で、ウルスラとマクシミリアンの出生が因果の如く絡み合う。
果たして二人は、同じ未来を歩むことが出来るのであろうか。
カクヨムにて、先行連載中です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-22 12:44:20
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