婚約破棄を宣言した王子は、破棄した相手である公爵令嬢イザベラともつれるようにして階段から落ちてしまう。そして、その衝撃で中身が入れ替わってしまうのだった。
イザベラとなった王子は入れ替わりを主張するも、魔法は物語の中だけの話とされているこの
国では、階段から落ちて頭を打っておかしくなっただけだと周囲から思われるばかりだった。
間もなく、公爵令嬢イザベラの身体に入った王太子は知ることになる。
可愛いと思っていた男爵令嬢アイリスの、醜い裏の顔を。優れた者達だと思っていた側近達の、腐った心根を。
王子はいかに自分が、人を見る目の無い馬鹿な奴だったのかを思い知る。
それと共に、この国の女性達がいかに生きづらく理不尽な立場にたっていたかを、女性の身となり初めて思い知るのだった。
「女なんて飾りと同じ、外見さえ美しければいい」と言っていたバカ王子が、
「国政とは想像力を働かせることだ。同性の方が想像しやすい気持ちは分かる。だが、国を治めるものがそれではダメだ。女性のことを蔑ろにするやつは『想像力』という国を担う重大な資質を欠けているということで、査定を厳しくするつもりだ。今後は実力主義に切り替えるから、想像力不足なものの昇進は遅くなるだろう。覚悟しておくように」と議会で演説するようになるまでの成長録。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-05 16:43:11
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会話率:24%