埼玉県川越市ーー
小江戸と称して観光で賑わう市だ。
一年間ずっと付きまとう謎の視線から逃れるため、私、佐伯莉々香は川越の高校へ進学してきた。
得体の知れない視線から逃げて川越に来たというのに、再び視線が私を付け狙う。その視線を断ち切
ったのが、空から降ってきたネクタイ。同級生の加藤史生くんのものだった。
加藤くんは、川越を異形の災いから護るキツネの守護者で、キツネの統括者。だけど本人は低身長童顔の、小学生にも見える男子高校生だった。そして、加藤くん(キツネに呼ばせるとしょーちゃん)をべたべたに甘やかす、白皙の頬を持つイケメン妖狐、カイトさんを従えていて。
めちゃくちゃ優しいしょーちゃんにどっぷり恋に落ちた私と、可愛いしょーちゃんにメロメロのカイトさんは、ライバルであり同士ということになるのかな。
人の恋路を邪魔するのは、ホントやめて欲しい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-27 07:53:02
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会話率:40%