――おまえ、防人に向いてないよ。
尊敬する兄に告げられた言葉。
けれど、僕は諦め切れずに防人の道を志し、防人養成校へと進学を決めた。
そして、成果を出せないままに一年が過ぎ……
僕は落ちこぼれが集められた組へと配属される。
立案した作戦に対応できる者の居ない指揮官。
生み出す装備を使いこなせる者がいない技術官。
戦闘が苦手な工兵。
天然すぎて、指揮できる者が居ない魔道士。
級友達は落ちこぼれと言うには、あまりにもクセの強い面々で。
上位組に見下され、バカにされる中、僕らはそれでも、このクラスで防人になる為に、努力して行こうと決意する。
――落ちこぼれだって、人を救う事はできる!
それが僕らの合言葉。
これは、落ちこぼれと呼ばれた僕らが、誰かの為に試行錯誤する日々の記録。
そして、いつの間にか英雄と呼ばれる事になってしまった、僕らの本当の姿を綴ったものである折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-06 19:58:33
48224文字
会話率:32%