精神が病み休職中で引きこもっていた古藤灯(ことう あかり)は、「生きてるのがこんなに辛いのなら死にたい」と願い眠りについた。目覚めると、そこは【精神力の強さ】で全てが決まる世界だった。かつては明るかったが、今は心を閉ざし、顔を隠して生きる灯
は、自身の極端なネガティブ思考ゆえに、この世界では生き残れないと死を覚悟する。
陽属性のポジティブ思考が尊ばれる中、灯は最強の精神力100万を持ちながらも、その深いネガティブ思考によって精神バランスが崩れ、力を封じられていた。しかし、灯がこの世界に転移させられたのは、永遠に昼が続くこの地に「夜」を呼び戻すという神からの壮大な使命のためだったのだ。
能力を発揮できない灯に対し、国王はポジティブとネガティブの心のバランスを取り戻すための旅に出ることを勧める。灯の旅に同行するのは、アサシン上がりの宮廷教師、愁(しゅう)。彼は表向きはポジティブだが、どこかつかみどころがない青年だった。
閉ざされた灯の心と、本音を隠す愁。二人の心が、失われた夜を取り戻す旅路で交錯する時、絶望から始まる少女の心の再生と、世界の運命をかけた光と闇の物語が始まる。
メンタルも世界も回復させるお話です。
主人公と相棒の凸凹コンビを温かく見守ってください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-26 22:07:40
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会話率:24%