頭が痛い.....。壁が自分に頬がぴったりくっくほどせまっていて離れない。離れられない。体に力が入らない。
あれ?.....なんで壁が.....あたしどうなってるんだろう?頭が痛いし.....なんだか。
悲鳴と怒声、何かが激しく壊れ崩れ
る音がぼんやり聞こえる。視界には門の外側の城壁が見える。
「.....ナン.....デュナン.....デュナン!」
自分の名を必死に呼ぶ聞き慣れた声がする。
「サン.....ライト.....」
声の主は相棒のドラゴン、サンライト。デュナンの住む世界ではドラゴンとの共存がはかられており、互いに権利を認め合いゆたかな生活を育んでいる。ドラゴンの多くは国を守る騎士として人をのせてともに戦ったり、荷物の運搬など商業貿易など
がある。中には悪しき人間にドラゴンを家畜や道具以下に扱われてしまうドラゴンもいる。
「デュナン!気づいたか。大丈夫か!?」
「.....えぇ。」
あぁ、そうか私は王国が謎のドラゴンの群れの襲撃にあってその防衛についていたのだった。
デュナンの住む王国は自然に恵まれ四季の流れもあり東方のエリュシオンと呼ばれるほど大陸でも5本指に入る屈指の大王国、セレス。
それだけの大王国と言うだけあり、狙う者は少ない。なぜならセレスには強国故に軍事力もある。天まで届くと思わんばかりの高い城壁に、空には外からわ絶対に入れないと言われる結界がしかれている。
しかし、その王国は今まさに一晩で滅びようとしている。
「!!サンライト!!街は!?城は!?街の人々やみんなわ!?」
「.....もうダメだ。街のほとんどは焼かれ城は崩れてしまった.....王や神官たちも恐らく.....」
ひどく落ち込んで、うなだれた表情で言うサンライト。
「何を諦めているの!?今からでも.....」
「助けに行こうにも結界が張ってあって無理なのはお前も知っていよう。城壁を破壊して入ろうにも城壁には俺達ドラゴンが触れることも力も及ばないようになっている。」
街のセキュリティが仇になったのだ。
「そんな.....」
デュナンは1人ポツンと城壁の前に立っていることしかできなかった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-05-04 22:26:55
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