これはロストプラネット——移民候補除外惑星に不時着した青年の、星を廻る物語。
一五〇年後に地球は小惑星群「ネメア」によって滅ぶ。その事実が確定情報として報道され五〇年、地球の環境は劣悪化。百年の寿命が迫る地球各地で紛争や内乱が勃発する
事態になっていた。
北ヨーロッパ連合が建造したスカンジナビア級移民宇宙船・フィヨルド号に乗船して地球を飛び出した青年・リラは、六年四ヶ月のコールドスリープから突如覚醒させられる。移民候補宙域で突如として発生した電磁パルスで船体が損傷し、脱出を余儀なくされたのだ。
リラは脱出ポッドに乗り込んで脱出し、しかしパルスの余波で不時着できたのは移民候補除外惑星——ロストプラネットに指定されている惑星だった。
しかしそこには人間に比肩する知的生命体と、電波通信が可能なほどの技術力があることを、ポッドに搭載されていた惑星開拓用の女性型アンドロイドのシドが探知する。
ひとまず現地民との接触をと、彼らはポッドを片して歩き始めるが、程なくしてどうしてこの星が移民候補から外れたのかを知ることとなる——。
その星には女神の教えと、亜徒(あと)と呼ばれる亜人種、魄獣(はくじゅう)と呼ばれるモンスターや未知のエネルギー資源が存在している、中世〜近代風の、さながら異世界ファンタジーのような世界で……?
帰るところのないリラとシドは、果たしてこの星を廻る中で、何を思うのだろうか。
溟い闇を焜々と照らすSFファンタジー、ここに開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-16 09:39:37
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会話率:16%