その夜、空を裂いた一筋の流星が、世界の終わりと始まりを告げた。
2034年11月17日、地球各地に“ダンジョン”が出現した。
それは異形の構造物であり、異界への門だった。
中から現れたのは、神話を思わせる怪物たち。大地は歪み、都市
は飲まれ、世界は静かに崩壊を始めた。
同時に、人間にも異変が起こった。
魔法、スキル、異能の力――
進化とも呼べる変化は、人類に新たな可能性をもたらすと同時に、新しい秩序と差別を生んだ。
半年後。
人類と怪物は、拮抗状態にある。
日本ではダンジョンの周囲50kmが怪物の縄張りと化し、政府はスキルと魔法を基盤とする新たな社会構築に動き始めた。
能力の強い者は徴兵。能力の弱い者は避難区域での生活。
“力”が価値を決める、そんな時代のはじまり。
――その中に、一人の青年がいた。
名前は**佐々木 崇弘(ささき たかひろ)**。通称「タカ」。
一見普通の避難民。だが、実は彼も“異常進化”の兆しを持っていた。
徴兵されないために、スキル調査では「花を咲かせるだけの役立たず」と装う。
彼の本心はただ一つ。
「一目でいい。怪物を、この目で見てみたい」
理由なんてない。ただ“見たい”。
殺したいわけでも、助けたいわけでもない。
その一心で彼は、避難区域を脱出。
怪物の縄張りへと一人、踏み出していく。
そこは、人の姿を忘れた街。
異界と地続きになった自然。
すべてが未知で、すべてが美しかった。
これは、怪物に魅せられた一人の青年による、“見る者”としての物語。
誰かのためでも、世界のためでもない。
ただ、自分の目で確かめるために。
タカの《異界踏破録》が、いま始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-24 02:18:54
10016文字
会話率:12%
この世界に次々と現れる転生者。
そんな彼等の存在が、世界の均衡を狂わせてゆく。
それを是正するために立ち上がったのは悪魔王。
暇つぶしを兼ねて地上へ送り込んだのは、
彼の考えた最強のモンスター。
堕天使の魂をその身へ宿し、
転生者殺しの
力を与えられた者。
その名もアロガン。
暴虐によって獲得できるというボーナスポイントを使い、
自らを強化してゆく超絶戦士。
果たして彼は、全ての転生者を根絶やしにすることができるのか?
今ここに、波乱に満ちた暴虐道が幕を開ける。
<アンチ異世界転生・転移の作者が放つ問題作!>折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-16 00:06:28
13228文字
会話率:57%