聖歴一九三五年エウロペア大陸での大戦は休戦協定が結ばれた。
神聖ゲルマニア帝国が起こしたこの戦いでは、機関銃、戦車、毒ガスなどの新兵器が用いられ、戦いは悲惨を極めた。そして、古来から戦場で用いられてきた力・・・魔法である。
神聖ゲルマニア
帝国に侵攻されたネザーランド王国は一時ゲルマニアに膝を屈するかと思われたのだが、そのとき二人の英雄が現れた。
豊かな金髪をリオン(獅子)のごとくなびかせ大剣を振るい、単身ゲルマニア軍敵将を討ち取った、銃弾をもはじき返す不死身の肉体を誇る巨漢の魔法剣士、「獅子王」リオン・ラバルト。
そして、深紅のマントを身にまとい、気象すら操る大魔法をもって数十万の兵を向こうに回して戦った女魔法使い「深紅の魔女」アルテア・ブロッテ。
彼らの参戦により勢いを盛り返したネザーランド王国軍はゲルマニア軍を国境線の向こうまで叩き返し、休戦を迎えたのである。
彼らはネザーランド救国の英雄と呼ばれ、その活躍はネザーランド中に知れ渡り、人々は彼らの物語に夢中になった。
そして年月がたった。
この物語は、ネザーランドに生きる人々の運命と、運命に抗って生きる人々を描く大河ロマンである。
※この作品はpixivとの重複投稿です。晒し中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-16 11:19:41
14136文字
会話率:29%