ざまぁ職人の朝は早い。
まずは、ダンジョンを見回り追放被害者を探すことから始まる。もちろん危険も伴う。ダンジョンには様々な魔物が闊歩しており、ざまぁ職人もまた一般冒険者のように命がけの戦いを行わなければならないのだ。
それだけでなく
、ざまぁ職人は食事の時間も不定期だ。早ければ10時ごろ。遅ければ食事なしということも珍しくない。そのため、この物語の主人公であるリットーゲイルは、今の仕事についてから体重が10キログラムも軽くなった。
それだけのリスクを冒しても、追放被害者は見つからないことが多い。
しかし、リットーゲイルは諦めずにダンジョンの中に置き去りにされた仔羊を探し続けている。仲間に裏切られ、状況も心もズタズタになった被害者を救う。そのことに心血を注ぎ、幸せになってもらうことに命を懸ける者こそ、一流のざまぁ職人なのである。
どんな表情をしていても、気にしてはいけない。その表情がたとえ……ゲス顔だったとしても……
この物語は、そんなざまぁ職人が、ざまぁ職人になった日からはじまります。
語り部は作者であるスィグがお送りするので、どうぞ泥船に乗ったつもりで楽しんでください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-19 12:04:43
49630文字
会話率:44%