今まで顔も知らなかった叔父からの遺産を受け取るため、竹中元樹は弁護士とともに叔父の屋敷を訪れた。
両親が残した借金に苦しむ元樹にとって、遺産の話は天の助けになる……はずだったのだが。
相続には風変わりな条件が一つあった。
『蔵書の一冊に住
んでいる悪魔を故郷に送り返すこと』
この現代日本に悪魔なんて、と疑いの眼差しで蔵書を手に取る元樹。
しかし、彼の前に現れたのは本物の悪魔――しかも、呼ばれっぱなしで帰れなくなった、『えみり』と名乗る少女だったのだ。
苦労人の大学生と、お人好しの悪魔っ娘のほのぼのとした交流の物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-04 17:30:46
8982文字
会話率:45%