私は歩道橋で他人を見ると、妄想を広げてしまう。
サラリーマンを見てポエジーな一面を勝手に作る。
自分の部屋にある家具が何者かによって毎月変えられる。
しかし、私はそんな状況を楽しんでしまう。六ヶ月間の家具の変移を振り返る。
音楽や詩作、紙版
画、芝生を水玉模様に刈り取ったランドアートなどの趣味に取り組んだが、いずれの趣味も三ヶ月で飽きてしまう。
最初に妄想を始めて歩道橋以外の場所では発想が浮かばないことを知る。
次の日、トライアングルを持つ女子高生から困昏チキという、奇抜なペーパークラフトを作る少女を想像する。ある日、チキは母の作品を割り、翌朝謝る。するとフメ代はトライアングルを持ってくるように言い、鳴らすと、許してくれた。
美男美女なカップルから、シュールな妄想を広げる。男はフォウ太、女は杖里という名前で、互いに正反対の性別の格好をしている。凍った白い池の上に落ちていたスプーンを取り、掬って食べる。
妄想をやめ、人形と小箱を買う。その後路地裏で身体が丸く、紙のように薄い奇怪な生き物に出会う。
激安の公衆浴場へ向かう。吹き矢で入る風呂が決まる。市松人形が浮いた風呂に入る羽目になる。風呂から上がり、女番台とバレリーナの靴を変えるゲームをし、私は負けて幻聴が聞こえる木の実を食べる。幻聴に反応し、街行く人に不審がられてしまう。
人形に合わせて部屋が変わる。混沌としたジオラマ。砂漠に昭和の街並み、氷山の上のコンビニなど。さらに変な見本ばかり置かれている。開けない本、駒が動かせないオセロ、メガネがぎっしり入ったメガネ入れなどである。
あいかわらず妄想をする。スターフルーツの迷路を通り、光が溢れ全く視界が見えない状態で橋を渡る。その先にはゴーストタウンがあり、男が建物を団子のようなものに変えてしまう。
ジオラマにある巨大な水晶玉を調べる。底には謎の女性の鉛筆画。後日、鉛筆画の女性に酷似した人を発見。彼女から富士山の精霊シェリ子を思いつく。シェリ子は物を自在に出現させる能力を持つ。望みの品物とはかけ離れたものばかり出してしまう。困り果て、富士山に福助人形を埋めるなどして、自己流のけんかつぎをする。
能力を使ううち、三メートルを越してしまう。アラサーやアラフォーらしき女性の家に行く。能力を使い、信玄餅が出てくる魔法の口紅を出して渡す。それらの年代の人々を救う。能力を使いきり山になる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-29 09:37:29
37020文字
会話率:26%