私は、孤独だ。
寂しいと感じない。
イラッとすることも、心を棘(とげ)に刺されることも、幸福感に身を包まれることも、笑みを浮かべたこともなかった。
飢えも渇きも覚えない。
痛みや快感、刺激、妬(ねた)み嫉(そね)み、怠けることも出来ない。
他者を蹴落としたり、唯我独尊を貫くことや傲岸不遜になることも、愛や恋、身を焦がす恋慕とも縁遠い私だ。
そして、ここには誰もいない。
私以外に。
やるべきことは何もない。
他の者は何をしているのだろうか?
己以外と対話や遊戯を囲うのだろうか?
時の流れは停止しているかのようにゆっくりだ。
鳥が羽を1回羽撃(はばた)かせるために掛かる刻が3年くらいゆっくりだ。
雨粒の1滴1滴が弾ける静止画や、黒レンガの角が丸くなる様や、自動車のタイヤが磨耗(まもう)していく過程など、積年を懸ける事象を眺め続けることが唯一の娯楽だ。
娯楽と言える程楽しいものではない。
今は、星屑の輝きを観測している。
まぁ、退屈だがな。
『退屈』と衝動を覚えるしか、残っていない。
星屑は粉砕され、砂塵のように舞う。
これの繰り返し。
謂わば、再生だな。
散り散りに在(あ)ろうとするも、例に倣(なら)うだけ。
群集たる星屑ならば、逆もまた、然り。
数千年、数万年と星、星団の生死を幾度も観測してきた。
私は星屑を人に見立てている。
パターンで星屑は規則正しく輪廻するが、つまらない。
退屈だ。退屈だ。退屈だ。退屈だ。
だが、異変が生じた。
新鮮だ。しかし、不規則は、乱れは、修正されるだろう。
観測を続けよう。
星屑は一つの星となり、銀河を爆発的に拡大させた。
これは、成功なのか?
それとも、失敗なのか?
ん?あれは、視たことがない。
未知だ。昏(くら)く赫々(かっかく)と光る渦巻く現象だ。
一体どんな世界だろうか?
もしかしたら、国家?企業?集団?
まさか、1個人なのか?
判らない。もう少し観測・観察を継続しよう。
………………
他の者は干渉しているのだろうか?
ならば、私も干渉してみようか。
これは、人類が愚かな歴史を歩みながらも、彗星(すいせい)の如く顕現した『超能力』という『薬』となるか『毒』となるかが問われる物語。
伝説となるか、夜咄(よばなし)となるか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-04 23:00:00
2354文字
会話率:4%
何故 何 どうして。問われるこちらが辟易してしまう程に使われてしまうこの言葉。
時には脅威に感じたり、物凄くイラッとさせられたり、苦手に思う人は多いのでは?
あーもーなんでこんな時に!なんてヒステリックになることもままあることでしょう。
そ
れを悪いとは言いませんとも。だって大人だって人間ですし、いついかなる時も菩薩のように心広い訳じゃありませんからね。空気読んでよなんて酷なことを考えたりもするものです。
でも、ちょっとだけ言葉を返す前に考えてみてください。
自分が子供の時、同じことをした経験ありませんか?その時どんな言葉を返されて何を感じましたか?
なんと、言って欲しかったですか?
これは子供を苦手に思う人がイラッとした時に思い出して欲しい気持ちです。
子供の頃のあなたは、大人が思う程に“ 子供 ”でしたか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-31 18:00:13
700文字
会話率:0%