世界に穢れが溢れだす時、この世界は異世界から降臨するとされる聖女が現れる。
100年に一度のことに聖女が降り立った聖国は沸き立った。
聖女は1年を掛け世界の穢れを浄化し、今は聖国の離宮で身を休めている。
聖国から各国へ通達があった。
聖女
が皆の前で祈祷の儀式を行うという。
一目見ようと国民はもとより各国の代表も聖国の城へと集い。
よく晴れた日、太陽の光を享けながら聖女は姿を現す。
運よく近くで拝謁出来た者はまだ年若い少女に目を凝らし。
聖女はよく響く声で語りだした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-03 20:15:13
5776文字
会話率:5%
勇者ジェイナスが魔王を倒してより十年。
冒険者ギルドには『邪眼』と呼ばれる凄腕の冒険者がいた。
――レオンという名の男だ。
彼は隻眼だったが今までに失敗した依頼は無く、討伐依頼さえもたった一人で全てをこなしている。
そんなレオ
ンが『邪眼』と呼ばれるのには、二つのワケがあった。
一つは鬱屈した性格が目に現れるのか、常に三白眼で人を睨む癖があること。
そしてもう一つは、彼の一つだけ残った右目に宿る力――【未来視】によって。
ある日、依頼を終えたレオンが冒険者ギルドへ戻ると、マスターから驚くべき話を聞かされた。
「元勇者のジェイナス様が、レオン――お前に頼みたい依頼があるそうだ」
なぜ元勇者がしがない冒険者風情に依頼をするのか不思議に思ったレオンだが、しかし、この依頼料が破格であった。
「――大金貨三百枚」
「なっ」
こうしてレオンは金に釣られ、元勇者の待つ王宮へと足を運ぶのであった。
――――
※8話で終わります。ヒューマンドラマ風の短編? 中編? そんな感じです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-13 15:09:21
22072文字
会話率:38%