どこか中世のヨーロッパを思わせる剣と魔法の世界。駆け出しの死霊術師である主人公の許に、遺族からの降霊の依頼が舞い込んでくる。
しかし、肝心の死者は既に浄化の儀礼を済ませた後。これでは降霊などできない。そう遺族に伝えた主人公であったが、そ
こを何とかしてくれと泣き付かれる羽目に。行方不明の遺言状が見つからないと、遺族が困った事になるのだという。
自分は――少なくとも自分の主観では――探偵ではなく死霊術師だ。盗難品の捜索は、どう考えても死霊術師の仕事じゃない。そう立腹半分・困惑半分の主人公であったが、遺族の話を聴いてみると……
「デュラハンの首」・「飽食の餓死者」・「化かし合いのダンジョン」・「片腕の証言」と同じ死霊術師シリーズです。二回のみの短編で、今回は少し暗号っぽい話になります。宜しければ前四作もご覧下さい。
R15と残酷描写は保険です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-02 21:00:00
4203文字
会話率:65%