『最後の晩餐カフェ』は、亡くなった方からの依頼を受け、大切な人と思い出ご飯を囲みながら楽しいひと時を過ごす場所。指定された日、その時間にだけ現れる不思議なカフェである。大木の根本に埋め込まれたように建っている小さなカフェ。オーナーは三毛猫の
ミケ・アンジェロ。普段は普通の猫の姿で佐久間紬の飼い猫として暮らしている。
今回、最後の晩餐カフェに招待されたのが、まさにその紬であった。最愛の祖母を亡くし、日々泣いて過ごしていたところに最後の晩餐カフェから招待状が届く。半信半疑ながらも、手紙に記されていた日時にその場所へ行くと、人の背ほどある、二本足で立っている猫に突然挨拶をされた。置き物かと思っていた紬は最初こそ驚くが、よく見ると飼っている猫のマロンにそっくりだと気付く。特に、事故の時に先だけ曲がってしまった尻尾なんて、マロンそのものだ。そんなアンジェロに少し親近感が湧いた紬は、案内された店内へ入る。そこには亡くなった祖母の宮代さわが本当にいたのだ。
感動の再会を果たした二人は食事を楽しみながら、思い出話に花を咲かせる。沢山食べて沢山話し、悩み事も相談に乗ってもらった。さわとの時間に、久しぶりに心から笑った紬。そんな和やかな時間も終わりを迎え、紬は元の生活へ、さわは天国へと旅立つ時が来た。
さわとアンジェロに別れを告げ、紬は自分の足でゆっくりと歩き出しす。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-24 18:16:33
16825文字
会話率:42%
仕事に疲れた女・葛城命は、うっかり電車で寝過ごして奥多摩へ行ってしまう。
駅前で出会った不思議な小狐に導かれ、古民家へと招かれる。そこには妖狐の永久が眠っていて、命にとある提案をする。
命の夢「お茶のカフェを作りたい」に協力する。古民
家はタダであげるし、永久が従業員としてタダで働く。
その代わり……僕をペットにしてくれる?
妖狐と一緒に古民家カフェを営業しながら、お茶に纏わる謎を解く。ほっこりじんわり優しい短編連作話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-01 18:00:00
105340文字
会話率:59%
彼氏も仕事も失った琴音は、京都へ傷心旅行にきていた。
しかし、そこでもとことんついていない琴音は、散々な目にあう。
失意の底にあった琴音は、祇園の片隅にある、あやかしたちの料亭へと迷い込んだ。
そこでとある事情から仲居をすることになった琴
音とイケメン鬼店主、それにあやかしたちとのほっこりじんわりストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-30 17:30:08
131084文字
会話率:32%