現代日本の某所にある町、両儀町(りょうぎちょう)。周りとは違うことに悩む人見知りがちな少女。桜井紫恩(さくらいしおん)。
「どうして、こんな力……」
不思議なことに並々ならぬ程の興味を示す少年。石川大地(いしかわだいち)
「知りたいんだ
。あのときの人のことも、その力も」
とある日本屋敷。桜吹雪が風に流され少女と少年に降りそそぐ。そんな二人が出会い、時は動き出す。紫恩は大地と衝突し、不思議な出来事や事件に巻き込まれていく。出逢いを経て友情を、恋を知る。初めて知った感情に戸惑い、揺れ動きながらも徐々に成長していく紫恩。
しかし紫恩はこの町、両儀町に隠された秘密に触れ、自らの力と出生の真実を知るのだった。
そして、人知れず、陰で町を守護する者たちの存在を知る。北の黒柳(くろやなぎ)家、東の青川(あおかわ)家、西の白金(しろがね)家、南の赤木(あかぎ)家。この四家との関わりが明らかになり。押し寄せる影と思惑に巻き込まれていく紫恩と大地。やがて、少女は仲間たちと共に譲れない思いと明日のための戦いに臨む。
歩みの先に日常はどう移りゆくのか。力と思いが交差する現代ファンタジー。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-22 20:08:53
25199文字
会話率:37%