ルシアという名を持つ妙齢の麗人は、辺境の港街のいささか複雑な事情を持つ娼館という状況の屋敷群の用心棒としての地位に甘んじていた。
不満はない。
その日々の生活は、以前からの血塗られた戦場や、人を人とも思わぬ横暴な領主、金にモノを言わせて買い
叩く商人も、欲に目がくらみその持つ権力を振るいまくる王族もいない。
少しだけ欲を言えば、あまりにも平穏で刺激がほぼないことか。
それですら、港街で巻き起きる様々な出来事を解決というか、中取り的な行為をこなすことで、充分に忙しい日々は送れていた。
だが、未だ全てを理解することすら許すことのないこの謎の大陸は、じわりじわりとルシアや仲間たちを混乱に巻き込みつつあった。
はたしてルシアは、どう動くのか、どう動かしていくのか、そしてこの謎大陸の真実とは?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-04 23:40:33
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