風の王・リティルが、存在すべてを賭け、異世界・グロウタースの、滅び行く青き翼の獅子大陸を救い、約束の五年の歳月が流れた。
風の城へ、五年ぶりに帰還したリティルは、代理を務めてくれた初代風の王で、現在夕暮れの太陽王・ルディルから、四大元素の王
達の反乱を聞く。
水の王・メリシーヌ、炎の王・エセルト、大地の王・ユグラは、ブローカーと名乗る者から、私兵を得たという。
問題なのは、その私兵の容姿だった。
彼等は、リティルを風の王へ育ててくれた、彼が父と慕う者の姿をしているという。
風の城の皆は、彼等と戦うべく、それぞれの城へ出向いていた。
太陽王・ルディルは、風の王・リティルに問う。
誰に会いたい?と。
ウルフ族の大罪人・ビザマと対峙し、敗北した風の王妃・シェラは、暗躍する者にそそのかされた、記憶の精霊・レジナリネイの手によって、すべての記憶を消されてしまう。
前風の王・インの生まれ変わりである、王の補佐官・ノインは、ビザマの妻・サレナと対峙し、彼女の悲痛な魂の叫びに、前王・インの心を呼び覚まされ、消えてしまう。
王の副官・インファと時の魔道書・ゾナの対峙した、フォルク族の元騎士・ドルガーは、リティルが捜し続けていた、行方不明の魂だった。悪霊と化したドルガーの背後には、輪廻の輪を見守り回す、風の精霊の最大の敵、死霊使い・ネクロマンサーがいた。
記憶のすべてを消され、リティルを憎む記憶を植え付けられた、シェラの戦い。
滅んだはずの宝石の精霊・ラジュールの記憶操作実験。
元グロウタースの民である転生精霊、無常の風。シャ・ファンとビ・ウジの罪と目的。
無常の風・シャ・ファンの娘、フェイユの憎しみ。
ネクロマンサーの獲物である印を刻みつけられ、死へ向かうリティル。
過酷な戦いを強いられ無茶をするリティルに、いつも笑顔で「おかえりなさい」と言えるシェラの、笑顔の理由。
リティルのささやかな願い。シェラの終わらない想い。
精霊の世界・イシュラースで、ナンバー1の仲睦まじさを誇る、風の王夫妻の断ち切られた絆。二人は手を繋いだままでいられるのか?
ワイルドウインド・シリーズ六作目。ネクロマンサー編です。
恋愛要素ありの、ファンタジーです。
※単独で読めるように精進しておりますが、キャラクター、世界観は前作から続いております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-19 20:25:05
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会話率:38%