コロナ禍の閉塞感とは一線を引いた食堂。どんなときもどんな人生でもお三度はついて回る。話してくれた生い立ちは底の見えない穴倉の暗闇よりも深く悲惨でも、さおりさんに不幸は似合わない。
悲惨は世間のものさし、幸不幸はわたしのもの。わたしの中に
あるもの。
だから、お客はやってくる。たとえさおりさんがいなくても、さおりさんのお店には毎日のお三度が待っているから。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-29 10:31:02
9225文字
会話率:17%
「おとうちゃんは彦星様で、おかあちゃんは織姫様なんだよ」
父親は、また一つ、娘に嘘をついた。
最終更新:2020-06-29 22:21:55
857文字
会話率:67%