たったひとつの恋が歴史を変える瞬間を、知っているだろうか?
歌う蟲と半月の国、パンゲア。
梟の塔に閉じ込められ、女神の秘宝“天涯の月”を宿す少女は嵐の夜、大泥棒にして大悪党を名乗る一人の青年と出逢う。
「まぁ嫌だって言われても勝手に盗むん
だけどね。君ごと」
誘拐犯だけど過保護な庇護者で何故か理解者、世界を敵に回しても鼻で笑って返り討ちを宣言してくれたたった一人の男。
舞台は歌により蟲を操り、国産み神話の息づく時代。
千二百年前、神話に隠された“空白の真実”をめぐり浮遊の島アークに絡み合う思惑。
後世、その英名悪名共に燦然と歴史に刻む“史上最悪の革命家”アシュとの出会いに、ルルーの運命は大きく回りだす。
剣よりも知恵で、魔法よりも工夫で困難を乗り越えるちょっと変わった青年と世界を旅する少女の異世界冒険譚。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-04-19 11:47:54
510832文字
会話率:36%