人類が誕生の星を捨てて3000年の時が過ぎた。惑星間の移民のたびに母星の記録を移民碑に封じ込め新生活に心躍らせる、その繰り返しの結果もはや地球という星は御伽噺の存在と化していた。そんな世界で己の誕生の系譜を追う少年が1人、広い宇宙の浪漫を
添えて、母なる星を求める冒険の旅に出た。
「こんな感じでいい?」
《宇宙最高のAIたるこの私の紹介がないので、やり直しです》
「だってお前は人類誕生の星とかどうでもいいだろ?AIなんだし」
《まったく、この国ではAIにも人権が認められているんですから今の発言は相手によっては訴訟ものですよ?寛大な私に感謝して誠意の土下座を見せなさい》
旅のお供は扱い辛いがポテンシャルはある航宙軽巡洋艦ノーチラス、そして性格のねじくれたしかし腕はとびっきりの管制AIのヴェルヌ。
少年ネモの母探し、始まります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-07 12:00:00
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会話率:40%