自分自身しか食さないことを金科玉条に指定しているような愚かなるぼくは、今現在、姉さんと一緒にとある建物の二階で比較的快適に暮らしている。二階といってもそれは上空数十メートルの位置にあるのだが、下にあるフロアの総数が一つだけだということを根
拠にそこは二階であると言えるだろう。などという理屈はともすれば稚拙なる戯言と扱われかねないが幼稚なるぼくは真剣であった。それがそのように導き出せる限りにおいてはあくまでもそういうことでしかないという低俗極まる思想に準じ、ことの責任を神様に押し付けて、パズルのピースのようにあるべき場所であるべく生きる。まったく持って如何ともしがたいその性は、文字に支配されるぼくらの宿命という訳であって……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-11-21 23:08:58
19538文字
会話率:13%
どうしようもない運命に、俺は逆らうことができたらしい。いや、それすらも運命といってしまえば、お終いなのだけど。まぁ、いいや。そういうことで、俺は今、生きながらにして死んでいる。お前、あたま大丈夫か? とでも言われそうだけど、事実なんだから
仕方ない。だって、目の前の天使と死神がそう言っているのだから。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2010-03-25 23:59:57
2514文字
会話率:65%